さごたに通信

2012年1月10日 06:33:53 カテゴリ: 未分類

ワダチの後が全くない林道を、まるでラッセル車のごとく突き進む。積雪深は、浅いところでも10センチ、吹き溜まりでは優に30センチを超える。広い舗装道路から、狭い林道入って2~300m進んだところで、ついに全く進めなくなってしまった(写真)

転回できるほどの道幅は無く、しかたなくバックでさきほどの広い道路まで引き返すしかない。深雪で路肩も定かならず、前進するのさえおっかなびっくりだったこの狭い林道を、バックで数百メートル・・・それを決意したときには、「幸いに谷はそれほど深くない。もし落ちても、この深雪ならケガすることもあるまい・・・ひょっとしてクルマだってほとんど無傷で引き上げてもらえるかも・・・」という心境になりかかっていた。

なんとか、広い道路までバックで到達したときには、有森裕子じゃないけど「自分をほめたい」気持ちでいっぱいだった。でも、その達成感に浸る間もなく、早速歩き仕度を整えて歩き始める。出発07:50、日の出の時刻を既に30分以上過ぎている。

今バックしてきた林道を、さっきクルマがスタックした地点をはるかに越えて、深雪をラッセルしないといけない。クルマの距離計から推

算して、登山口(つまり、通常はクルマがそこまで入れる)まで約3キロ・・・かなりの道のりではある。

深雪にスタックしたクルマを捨ておいて、いざ徒歩で出発!

0837、雪中行軍始めて約50分ほどで、ようやく大峰の頂上が見えてくる。その特徴ある頂上の形は、いつも見慣れたものだけど、新雪に覆われて普段とは違って見えるその端麗な姿に、深雪のラッセルで息も絶え絶えの苦境から、やや救われる思いであった。

(続く)

“厳冬期単独登山敢行の記 (2)” への2件のフィードバック

  1. merumo より:

    車が雪だるまに!すわっ、どうなるんだと好奇心いっぱい。 ヒゲしげ爺さま、読んでいてじれったいです。やっぱり途中で切られると興味はそがれ、熱はさめます。「さごたに通信」のほかの読者の方どう思われます?わたしだけかな。

  2. ヒゲしげ爺 より:

    merumoさま、
    貴重なコメント、ありがとうございます。
    全くおっしゃる通りですね。「一刻も早くアップして、第一報を届けたい」という逸る気持ちと、一方で、なかなかまとまった時間がとれない(睡眠時間は最低限確保しないと…)という現実のディレンマで、ついついチョン切れの記事を掲載してたんですが、大いに反省させられました。
    …と言いつつも、ここに来る直前まで書き進んだのも、ほんのちょっぴり。これから夜明けまで「わき目もふらず」書き続けます。
    どうぞ、見限らないで、末永くお付き合いくださいませ。

    (ひょっとして、万葉集講座関係の方でしょうか?)

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