さごたに通信

2012年2月3日 06:46:56 カテゴリ: 未分類

第4章 3次会で、ついに「ぶっ放す」

2次会⇒3次会の移行は、あまりはっきりせず、招待講演の川本教授ご夫妻が帰られたくらいだった。(「川本君が帰った」 ⇒ 「招待講演の川本教授ご夫妻が帰られた」・・・なんか、えらい「格差」ですよね・・・笑)

もう少し人数が減って、いよいよ「身内だけ」っぽくなったら、ぜひ今回こそは、断固決行しよう・・・と、広島出発前から心に誓っていたことがあった。それは、かつて広島学院中学校の夏季キャンプ(1964年7月、飯野山貯水池)での夜のキャンプファイアーで林先生が歌ってくださった、山の歌の数々での美声に触発されて、あらためて「歌うこと」に傾倒した「成果」としての「カンツォーネ・ナポリターナ」を、先生にお聞かせすることだった。川本ご夫妻が帰って行った頃合もよし(ごめん、川本君)・・・まだ40~50人くらい残っていらっしゃってはいたけど、すっかり雰囲気は「身内だけ」なのを見て取って、いきなり立ち上がる。

「せっかくなので、歌の前にひとことだけ・・」と断って、これも「身内だけになったら・・・」の、とっておきのエピソード(23年前に23年ぶりに先生を訪ねて下関にやってきた時の思い出)を短く話したあと、いきなり歌い始めた。スピーチのときに持っていたマイクロフォンをテーブルに戻して。

1 曲目・・・(いや、当初はこの一曲だけに留めるつもりであった)は、Core ‘ngrato (和訳:つれない心・・・むしろ「カタリ、カタリ・・・」として知られている)の、Catari, Catari….と、何度も繰り返すところの一部を、参加していた女性(複数)の名前に置き換えて歌った・・・というより、むしろ「ぶっ放した(!)」と言ったほうが適切な表現であろう。現役時代、大げさに申せば「世界各地でぶっ放して」きたこの歌、どこでも幸いかなりウケてきたので、ここでも・・・と期待したのだが、やはりウケた・・というか、めっちゃウケまくってしまった。なによりも、最前列のかぶりつき(?)で聞いてくださっていた林先生が、えらく褒めて下さったのです!

ちなみに、今検索したら、YouTubeで、全曲聴けましたね・・・Salvatore Licitra の美しいテノールで。(http://www.youtube.com/watch?v=LIu7h3wa5Zo&noredirect=1)

ついでに、字幕で歌詞が出たので、書き写しときますね・・・下関では「意味」を解説しなかったので。

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Core ‘ngrato (つれない心、または「カタリ、カタリ・・・」)

カタリ、カタリよ、なぜつらい言葉でぼくの心を苦しめるのだ?

忘れないでおくれ、お前に捧げたぼくの心を、忘れないで!

カタリ、カタリよ、どんな意味なのだ、ボクを苦しめるその言葉は?

お前は、ボクのこの苦しみを考えようともしてくれない、ぼくを、慰めてくれようとさえしない

つれない心よ・・・

お前は、ぼくの心を奪った

すべては過ぎ去った・・・お前はもうボクを愛してくれないのか・・・。

(繰り返し)

すべては過ぎ去った・・・お前はもうボクを愛してくれないのか・・・。

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(要するに、伊太利亜版「恨み節」ですな、哀れなダメ男の・・・まるでボクの人生の縮図のような・・・力ない自嘲的な笑)

歌い終るや、やんやの拍手とアンコールを頂戴し、次は、有名なO, sole mio! つづいて、やはり「かぶりつき」状態だった背の高い若い兄ちゃんからリクウェストのあったTurna a Solento (帰れソレントへ)、ひとつくらいは日本の歌・・・ってことで、宮崎民謡「刈り干し切り唄」、しまいには、そろそろネタ尽きそうになって、普段はめったに歌わない Arapete fenesta !(窓を開きてよ ! ) まで歌いきって、ようやく終止符。さきほどリクウェストしてくれた長身大柄のにぃちゃんが駆け寄ってキョーレツなハグ・・・短身のボクの両足が浮き上がったのであった。

5曲続けざまに歌って、すっかりハラも減り、喉も渇き、席に戻って改めて食べ、飲み続けたのであった。

読み返してみて・・・いやはや自慢が過ぎましたね。あそこで聞いてくださった(いや、否応なく「聞かされて」しまった)主に下関の皆様、とんだお耳汚しでしたね。ぜひ、Salvatore Licitra の美しいテノール(上記)で、お聞き直し下さいませ。

*  *  *  *  *

さて・・・この長編シリーズも、これで4回を数えてしまいました。このあと、センターに泊めていただいて、寝るまでのこと、あくる朝の下関の探索・・・と、いくらでも続けられるんですが、すっかり長くなっていまいましたので、ここらで一旦「完」とさせていただきます。

1・24に開始して今日までの約2週間医わたるこの「長期連載」(笑)に、最後まで辛抱強くお付き合いくださった皆様に、深く感謝申し上げます。

そして、誰よりも、Yちゃん、大城さん、松野・古沢ご夫妻様、伊藤記者さん、浦神父様、KKさん、Aさん,Shさん、『狐拍子』のマスター・・・など、下関で初めて出会い、交流させていただいた、ここにとても全てのお名前を書ききれないほどの多くの方々に、深い感謝のご挨拶を送らせていただきます。

それから・・・末筆に近くなりましたが、23年ぶりに再会させていただきながら、「初対面の方々」に重点を置きすぎて、ご挨拶しかできなかった赤司先生、たいへん失礼しました。あれから23年を経ても益々お元気なお姿を拝見して、とても心強い思いでした。

今日からは、また「日常」に戻って、4月から立ち上げようとしている、私にとって生まれて始めての「事業」(?)について、ぼつぼつとご紹介して行こうと思いますので、また、これに懲りずによろしくお付き合いください。

えっ・・・「厳冬期・・・」も「ワンダーランド」もまだ「続き」のままだぞ・・ですって? はい、しっかり承知しております。いずれ、必ずや・・・(笑)

(完)

 

 

“下関にて (4) 完結” への5件のフィードバック

  1. Nana より:

    「リサイタル」大成功おめでとうございます。いつか聞かせていただかなくちゃ。

  2. kk より:

    オペラではなくカンツォーネですね。その区別もできずすみません。でも歌は心と体中で聞きしました。それに本の著者までイニシャルにしてしまって・・(笑)それにしても「歌」も林神父の影響なんですね。10代の生徒の心に深く深く影響していることにまた驚きました!再度下関で披露してくださること楽しみにしています。  

  3. ヒゲしげ爺 より:

    ⇒ Nanaさん
    いつでもやりますよ…ただし、音量がちと大きいので、場所と時間帯を選びますが…。例えば「さぶやま」コンサートでは、ちと無理ですねぇ~。屋外の場合には、半径100メートル以内に人家がないことが条件です。

    ⇒ kkさん
    「心と体中で…」実感ありますねぇ~、ありがとうございます!
    そうです、下関のスピーチで話しましたように、私の今日のほぼ全ては、多かれ少なかれ林先生に由来していると言っても、決して過言では…歌のほかに、英語、ラテン語、登山、講演の時のパフォーマンス…。
    引き継いでないのは…さあ、カトリックの教えくらいですかね…(笑)

  4. kk より:

    下関長編「完」映画のようで楽しかったです。
    また新しいシリーズを楽しみにしています。KK

  5. ヒゲしげ爺 より:

    ⇒KKさん、
    ありがとうございます。
    当初1週間くらいで完結の予定が、私の遅筆のせいで2週間近くもかかってしまいました。とんだお目汚しで…。
    新しいシリーズは、本文末尾に予告しましたように、「私にとって生まれて始めての事業」になる予定です。一両日中に書き始めます。

    カトリック新聞の伊藤記者さん、
    個人メールくださり、ありがとうございました。
    このページを飾っていただく(にぎやかにしていただく?)ために、できたら、あらためてここにご投稿いただけませんでしょうか?
    なんでしたら、いただいたメールを必要最小限の改変で、「代理投稿」させていただいてもいいですよ。
    以上↑、そっくり私からの個人メールでもお送りいたします。

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