1月21日、当地さごたにに永久帰郷して今日でちょうど満10年になります。
3年前のこの日、「ちょうど7年前のブログから…」と題して、2005年1月21日の帰郷引越しの様子を引用しました。今回は再度引用はしませんので、もしご興味のある方は右の帯の「2012年」のところから入っていただき「2012年1月21日」の記事をご参照下さい。
さて・・「ちょうど10周年」と題すると、どうしても「この10年、いったい何をやってきたのか、何か成し遂げたことは、いったいあるのか?」ということを書く雰囲気になってしまいます。
なかなか気は向きませんが、敢えて書き始めてみます。
そもそも、ずいぶん深刻にためらった挙句、40年間にわたる都会生活(または、大げさに申せば「地球スケール」での放浪生活?)を捨てて、この「ほぼ限界集落」であるこの「さごたに」の地に舞い戻るに当たっては、けっこう悲壮な決意がありました。
どこにもまとめて文章にはしていませんが、記憶をたよりに、敢えて今文字にしますと…
「基本的に自然農と林業による自給自足的生活を目指す中において、菩薩行と仙人修行を実践する。その余暇として、若いころからのあこがれでありながら現役生活ではついに果たせなかった「宇宙物理学の研究」に浸り、さらなる余暇として、若いときから細々と続けてきたフルートなど横笛を楽しみ、あわよくば地域でのコンサート活動に乗り出す。さらに時間が許せば、地域の人たちに少しなりとも役立つ活動にも参加する。」
まあ、ざっとこんなものだったかもしれません。その一端を、以前ちょっと書きましたが、帰郷早々の2005年4月に、国際会議場での講演会の前座として公表してしまいました。
さて、あれから丸々10年経ちまして…。
・ 菩薩行と仙人修行・・・う~ん、なかなか進みません。
・ 宇宙物理の研究…それなりにはやっています。とても「最先端の研究に参加して論文発表を」というところまでは行きそうにもありませぬが、最先端の研究成果を、これまで蓄積してきた専門知識をベースに自分なりに理解し、それを噛み砕いて一般の方に伝えるくらいはできるかも…ということで、昨年の10月「さごたに仙人の語る最新宇宙論」と題して「ダーク・エネルギー」に関するまじめな講演(質疑を入れて約90分間)を行ったりしました。
・ フルート演奏:帰郷早々の2005年8月、「湯来町在住の音楽家たちによるコンサート」を、吉野妙さん(現在の私のピアノの先生)と協力して開催し、そこで「主催者の特権」を振りかざして、ちょこっと割り込み演奏させていただきました。他の方々の演奏は好評だったものの、私自身の演奏については、どなたからも何のコメントもいただけませんでした(悲)
・ 地域の人たちに役立つ云々・・・これも「う~ん」ですなぁ。3年前から、佐伯区役所からの、いわば委嘱事業として「佐伯区まちづくり百人委員会」の湯来町部会部会長なるものをやらせていただいてますが、果たして「役立つ」ところまで行っているのかどうか…甚だ心もとないところです。
帰郷当初の「計画」には、まるでなかったことですが、昨年(2014)からテニススクールとピアノレッスンというふたつの「お稽古事」を始めてしまいました。文字通り「60過ぎての手習い」です。それに、生活費のための塾での講師(小学5年生相手の授業は、けっこう楽しいですけど)やら、たま~に山林作業やらで、毎日結構忙しく日を消しております。
でも、それこそ「日を消している」という感覚からなかなか逃れられません。
この後さらに10年経つともはや70台…ぼつぼつ「人生の終末」について真剣に考え始めておるのでしょうか、あるいは「日本と世界の将来を、できるだけ長く見届けたい」とばかり長寿に固執しておるのでありましょうか・・・あるいは、すでにあっけなく死んでたりして(笑)
まあ、こんな駄文しか書けない「帰郷後10周年記念日」でありました。