さごたに通信

2011年12月12日 08:29:20 カテゴリ: 未分類

会場の湯来南公民館に着くと、すでにほぼ満席状態(前の記事の写真)、区役所の獣害(じゅうがい・・・全く、農業用語は、ワープロ辞書にありません なぁ~)対策課の方からの挨拶と講師紹介の後、講師である井上雅央氏(独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構近畿中国四国農業研究センター鳥獣害研 究チーム長)による、「こてこての関西弁」の軽妙な語り口による、とてもわかりやすい講演。

軽妙ではあるけど、中身はとても斬新かつ「目からウロコ」ものでした。

曰く・・・今日の皆さんの前は話しやすいなぁ~、前の方にネクタイ締めたエライさんがずら~っと並んではるとこは、ハナシにくぅてかなん・・第一、話したことが成果あったためしあらへん。

曰く・・・そういう「エライさんが、前の席にずら~っと・・・」の地区では、見当はずれの対策ばかりしよってからに、ちっとも効果あがりよらん・・むしろ逆効果や。行政が何千万、何億ゼニつっこんでも、方向がまちごぉとるさかい、裏目裏目にでよんねん。

で、 結論的としては、「野猿被害対策の要諦は、とにかく『餌付け』をやめること、しかも、地域住民全体の協力でやる」ことに尽きる、これができてなくて、いく ら電柵(でんさく・・これくらい、ワープロに入れて欲しなぁ)やら、そのほかいろんな高価な対策しても、逆効果だけである。」

さらに、電柵や花火による威嚇についての具体的な説明があったのだが、その中で、かなりキワドイ事例もあったので、ぜひとも、それをここで紹介したいのではあるのだが・・・。

こ の事例についてお話になる前に、「だれかビデオ回しとらへんやろな?」と、半ば冗談っぽく、しかし眼光鋭く会場を見渡したあと、「いや、こないだこの 話したら、動物愛護団体から苦情きましてん」・・思わず何だろう・・と、ますます注目度が上昇してしまうのを見計らって、一気に話されたその内容と は・・・

ここで、再び「続く」とやったら、ブーイングの嵐(!)に襲われそうなのですが、講師の先生がそこまで警戒なさったその「事例紹 介」を、やはり半ば公開であるこのHPに載せるのは、少々ためらわれます。そこで、今回は「続く」ではなくて、最後にひとつ、別の話題を付け加えて、最後 は「完」としますね。

「最後に、ひとつだけ質問を受けます」との司会者の言葉に促され、講演冒頭から訊ねたかったことがあったのだが、一瞬ためらっているうちに隣の方が手を上げて、別の質問をなさった。

 

講演のあと、近くの現場にみんなで移動し、電柵についての実地指導がありました。それが終わって、皆さんからの多数の質問が一応終了したあと、やっと「二人っきり」になったのを見計い、意を決して先ほどの「聞きそびれた質問」をぶつけてみた。

「講演の冒頭でお話になった、『エライさんが来てると、行政が何億突っ込んでも・・』というハナシ、少々利権の匂いがしますね」

「少々の匂い・・・どこのハナシちゃうで、あんさん!モロ利権がらみや・・・あいつら、予算だけ引っ張ってきよって、自分らのフトコロにゼニ転がり込むことに、この「獣害対策」利用しよる・・・ホンマけしからんやっちゃ!」と、吐き捨てるように。

こ の質問、もし、小生自らの気の弱さをかなぐり捨てて講演会場で発してたら、果たしてどのような返答をなさったのであろうか・・・やはりしてみればよかった・・い や、やっぱし・・・と、先ほどの「動物愛護団体」云々の強烈な印象と相俟って、私の中で悶々がうずまきつつ、つるべ落としの秋の田園の一日は暮れ行くのであっ た。

(完)

“野猿被害対策講習会に参加して(続き⇒完結)” への8件のフィードバック

  1. あおい より:

    うちの辺りは一応住宅地なのですが、山が近いので時々サルに出くわします。先日は自転車で山沿いの裏道を走行中、サルが5、6匹いるのを見て迷うことなく迂回しました。普通に突っ切ればよかったのかも知れませんが、やっぱり怖いよね。

  2. ヒゲしげ爺 より:

    あおいさん、はじめまして、ようこそ・・・です。

    そうですね・・サルは結構怖いです。
    去年あたりですが、ボクもいちどボス猿と、望まないレースをする羽目になってしまい、辛うじてこちら勝ったからいいようなものの、さもなくば、またもや救急車のお世話になってたかも・・・。運よく、徒歩ではなくロードバイクだったこと、しかも、下り坂でぶっ飛ばして逃げられたこと・・・さもなくば、おお!

    「自転車で山沿いの裏道を走行中」とは・・・あおいさんもサイクリストですか?トライアスロンとか、興味あります?

  3. あおい より:

    え、「また」ってそんなに救急車のお世話になってるんですか? わたしが乗っているのはMTB風の街乗り自転車です。フラットなタイヤを履いている、名ばかりプジョー。runもswimもできないので、トライアスロンは神様のように遠い存在です。ヒゲしげさん、もしやトライアスリート?

  4. ヒゲしげ爺 より:

    はい、いかにも・・もっとも正真正銘の「ハシクレの落ちこぼれトライアスリート」ですが。

    例えば・・と始めると、軽く2,000~3,000文字は行くので、今夜はやめて、いずれ本文にでも。

    おお、我があこがれの「プジョーの街乗り風MTB」ですか・・それは良いご趣味ですね! 一度拝ませていただきたい・・ってゆーか、一緒にツーリングなぞいかがですか?
    おっと、初対面の女性(ですよね、あおいさん?)を誘ってしまった。あのぉ・・・いつもはそーじゃありませんから(笑)

    救急車・・これも長くなるんで、また稿を改めまして・・。

  5. ヒゲしげ爺 より:

    あっ、サルのテーマが、いつのまにやらバイクやらトライアスロンに・・・。
    どなたか、きっちり野猿の話題でコメントして下さいナ・・とりあえず、一緒に行った人いましたよね・・どぉ、Kちゃん?

  6. 倉田 より:

    >どぉ、Kちゃん?

    はい お呼びですか(w
    自分のPCはなぜか 左にある 入口 ご挨拶までしか
    表示されてなく 今頃気づきました
    10インチのPCなので文字拡大で125パーセントにしてるので下があるのにきずきませんでした(汗

    猿の公演 勉強になりました。
    私としては電気柵は使わないと思います。
    自然農の心得として 「すべてを見方に」
    というのがありますので追い払うことはしないです。
    猿を見方にして 動物園にします(爆)

    しげさん ぜひとも次回のプロジェクトは
    保健所で殺処分される 猫 犬を救う 計画をお願いします。しげさんの人柄でしたらかないそうな気がしまして。

  7. ヒゲしげ爺 より:

    くらちゃん、やっとコメントしてくれたね・・なぁ~んだ、えらくつまらん理由だったんだね(笑)

    「すべてを味方(←見方)に」かぁ・・・う~ん、しばらく忘れてた言葉を思い起こさせてくれましたね・・う~ん、しばらく考えこんでしまいそう。

    「保健所で殺処分される猫犬を救う計画」これも重い重いテーマだね…これだけで、十分残りの余生全部使ってしまうほどの。

    重い提案、ふたつも…ありがとう。
    と、今は答えとくしかない。

  8. 倉田 より:

    対策として 保健所に引き取ってもらうとき
    手数料がとられることになるみたいなのですが
    動物の年齢が若いほど 安いのも 理解できないし
    金額が安すぎるし

    保健所の存在自体 理解できないし
    裁判で死刑制度の廃止の動きはあるのに
    動物は簡単に殺される
    生き物を 物として扱われてる現状

    ペットショップで犬猫だけの販売禁止にすれば
    保健所で引き取られた犬猫をもらい
    少しは救われそうなんですがね

    ペットショップには申し訳ないですが
    これだけ飼い主の無責任さが多いとやも得ない気がします

    電気柵やめて 保健所から犬をもらい果樹園の周りに
    循環させれば 猿もこないような気もしますが・・・
    猫は果樹園の中へ放し バッタ ねずみ を捕獲してもらう 

    これがほんとうの共存世界というものかと思います

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